食べ物と血管の病気.果物について.
食べ物と血管の病気について,今回は果物についてです.
果物をしっかり食べているほど,死亡率,心筋梗塞や脳卒中の危険性,
糖尿病や高血圧になる危険性が低くなるとの報告があります.
また,果物の種類としては,特に柑橘類とリンゴ,ナシに
その効果が高いと報告されています.
糖質の少ない果物(グレープフルーツ,キウイフルーツ,ベリー類など)は,
程度は少ないもののLDLコレステロールや中性脂肪を低下させ,
HDLコレステロールを増やすとの研究結果もあります.
ただし,果物ジュースを飲む量が多いと中性脂肪が高くなるとの報告もあります.
柑橘類あるいは糖質の少ない果物をしっかり食べることで,
心筋梗塞や脳卒中の予防につながる可能性があります.
ただし,食べ過ぎは中性脂肪が高くなるおそれがあり,注意が必要です.
また,腎臓の働きが低下している方の場合,果物を食べる量によって
生命の危機にいたる不整脈を起こしてしまうことがあります.
主治医に確認してから果物をとるようにしてください.
(参考資料 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年度版 日本動脈硬化学会)